ナット・キング・コール

数年前に30~40代のヴォーカリスト共演が急に増えた時期があって、皆さんナット・キング・コールの「L-0-V-E」をスタンダードジャズとして歌うことが私には意外だった。

作曲はドイツのベルト・ケンプフェルトで、当時「ダンケシェーン」「夜のストレンジャー」と世界的ポピュラーヒットを連発、「L-O-V-E」も当時の懐メロ洋楽に感じていたが、これがきっかけで私も弾き語るようになった。

 

若手の方から、当時ナット・キング・コールが他にどんな歌を歌っていたかと聞かれて「ランブリングローズ」がかなりヒットしたと答えたが、皆さんご存知なかった。

私のリアル記憶は60年代以降だが、それ以前となると後付け知識。

50年代末に米国でテレビ放映されていた「ナット・キング・コール・ショー」のヴィデオを見ると、スタンダードジャズばかりの中で「流行のロックンロールを歌います」と言って、”Send For Me”を歌う。

ベースラインやドラムは確かにロックンロールだが、曲自体はジャズっぽさがある、これが60年代に入ると曲調自体がジャズから離れて行く。

「ランブリングローズ」"Ranbling Rose"、「浮気はやめなよ」"He'll Have To Go"、「悲恋のワルツ」"I don't Want To Be Hurt Anymore"、これらはもろカントリー。

小学生の私は「悲恋のワルツ」が好きで、特にイントロのピアノが印象的だった。

これが後にピアニスト仕事でカントリー風演奏に役立った。