世界は日の出を待っている

北村英治さんとのオンライン動画(4月26日ブログ)で演奏した「世界は日の出を待っている」”The World Is Waiting For The Sunrise”はカナダの曲、作詞ジーン・ロックハート、作曲アーネスト・サイツ。

サイツは1892年カナダのオンタリオ生まれ、クラシックを学びドイツに留学、欧州でピアニストとして活動したが、第一次大戦で帰国、その後カナダやアメリカでピアニスト、作曲家として活躍した。

この曲の構想は12歳の時にあったそうで、1918年に完成し翌19年に発表され米国で大ヒットした。

 

私も弾き語る曲で「第一次世界大戦終結して、世界平和を願って書かれた曲」と紹介してきた。

つい先日テレビのコロナ関連番組で知ったが、この曲が発表された当時スペイン風邪も大流行していたそうだ。

世界の死者5億人、戦争犠牲者よりはるかに多かった。

発生源は北米その他の説もあり、ヨーロッパ戦線で塹壕の密集と、当時の病院は包帯やシーツの取り換えが3~4日毎で換気悪くマスクせずで急拡大。

欧州各国は情報を隠したが、スペインは中立の立場で公開したので不名誉にも「スペイン風邪」として歴史に残った。

大戦終息に加えてスペイン風邪の深刻な社会状況もあって、この曲がヒットしたのかもしれない。

 

4月2日ブログ「切実に響く歌」で紹介した”We’ll Meet Again”は「暗雲が去った日にまた逢いましょう」は正に今の状況だが、先の希望を見据えて、世界は日の出を待っている。