毎日3食の中で私が一番好きなのは朝食。旅先でも欠かすことはないが、演奏家は早起きが苦手な人が多くたいてい私一人だ。
1980年代半ば、バンドの青森ツアーで下北半島突先の大間へ行った。
今はマグロで有名だが当時耳慣れない地名で、宿泊は港の旅館、観光で訪れる人もなく商人宿といった風情。
朝、食堂に行くとおばちゃんが何も聞かず出してくれたのが、ご飯と味噌汁にイカ刺しどっさりの定食、凄く新鮮だったが朝からどっさりのイカは少々きつかった。
40代前半、新潟県内陸の五泉市での宿泊はおシャレなホテルだった。
朝食でメニューの「洋食セット」を選んだが、来たのが松花堂弁当、「間違い?」と思ったら中身は、パン、サラダ、オムレツ、確かに洋食セット、でも何故か冷奴におしんこ付きだった。
朝食ブフェの中に沖縄料理が日替わり、一日目はお馴染みの「ゴーヤチャンプルー」だったが、二日目は「シリシリ」、馴染みがなかったので少しだけとってみた。
ニンジンの千切りとツナの料理で美味くておかわりした。
スタッフ男性に「これって地元ではポピュラーな料理ですか?」と聞いたら、「スミマセン、わたしチュウゴクジンでワカリません」、あ、そら分からないか、で、フロントで聞いたら沖縄の家庭料理だそうだ。
高級な宿泊施設の朝食は安心満足だが、より庶民的なところで土地の風情が強く印象に残ることもある。
朝食シリーズ、明日は海外編書いてみます。