泊まる6-上海から寝台列車の旅

上海―北京は日本の青森から九州ほどの距離で、今では新幹線で5時間足らずだが、2002年は陸路の移動では寝台特急が一番早かった。

それでも14時間、それをあえて選んで初夏の成田から上海浦東国際空港へ飛んだ。

地元在住の友人に取ってもらったチケットは、2段ベッド向かい合わせの4人個室で「上段だと寝るまでの出入りが不便だから」と夫婦下段を手配してくれた。

治安は良いそうだが、上段にどんな人が来るのか気になる。

f:id:nemannekenarui1955:20200527043350j:plain

車両は1年前にリニューアルして奇麗、指定寝台に行くと上段はそれぞれ男性だった。

大きなキャリーバッグを寝台の足元に置いて寝てみると問題なし、166㎝の身長がありがたかった。

定刻18:00上海駅発車、通路の窓から暮れゆく異国の風景をずっと眺めていた。

夕食で食堂車へ行くと満席で立って待つこと数分、やっと座れてメニューを見ると全部手書きの中国語。

スプライトとビール、ご飯とスープは分かるが料理が難しいぞとにらんでいると、家内が隣のテーブルを指さして「あれ美味しそう」と。

小エビと緑黄色野菜の色も鮮やかな炒め物、「あれにしよう」とスタッフ呼んで、ドリンクとご飯にスープ、そして「あれと同じのを」とオーダー。

ドリンクがすぐ来てほどなく料理も、味は良かったがスープがぬるくて残念、軽めの夕食2人で1000円足らずだった。

食堂車から戻ると、私の指定寝台に上段の男性が座ってしきりにノートパソコン打っている。

続きはまた明日。