言葉19-らくがき

一昨日書いた「高浜和英トリオ」結成当時(80年代)、水森亜土さんはテレビのクイズ番組出演などタレント的な仕事もされていたが、特定のマネージャーや付き人はおらず所属事務所「劇団未来劇場」スタッフが兼任していた。

ジャズ関連の仕事は本人が自宅で受けていて、トリオとの共演が始まってほどなくイベントなどのステージ関連の打ち合わせ連絡が私に来るようになった。

 

楽器や音響などの確認は人を介するより効率的だが、亜土さんは「お絵かき」もある。

 歌いながら両手でイラストを描く唯一無二のパフォーマンスだ。

イベントなどの打ち合わせでは「ホワイトボード(会議用などの)とケント紙全判を10枚程、セロテープを用意して頂いて、あとは当日会場でセットします」と段取り説明もするようになった。

 

お絵かきパフォーマンスは60年代半ばから放映されたNHKテレビ「たのしいきょうしつ」で有名になり、全国の幅広い世代に知られている。

ある高齢者入居施設のロビーコンサートで、私がステージ準備をしていると通りかかったご高齢の入居者男性、両手で何か描くしぐさをして「あの”らくがき”もやってくれますかね?」と笑顔で。

「らくがきかい!」と無言突っ込みしつつ「やりますよー、どうぞお楽しみに!」。

実はこの本番に至るまでに大変な経緯があったのだが・・・それはまた明日。