今はネットで様々な知識を得ることは容易だが、それ以前は疑問の解答を得るまでに手間と時間がかかったことは多く、その分目からうろこの感慨は深かったように思う。
「思い出の種」”These Foolish Things,(Remind Me Of You)”の歌詞は、♪口紅のついたタバコの吸い殻、素敵な所に行った航空券、となりからポロンと聞こえるピアノ、そんなたわいもない物にあなたを思い出す。
英語詩のサビが、“you came, you saw, you conquered me”、直訳すると「君は来た、君は見た、君は征服した」。
この歌詞を知った時に、それまで具体的に思い出を並べておいてサビで突然抽象的になるのを疑問に感じた。
このフレーズは古代ローマでシーザーがある地域を制圧して「私は来た、見た、征服した」と伝えた超短文手紙として有名なのだそうだ。
「酒とバラの日々」は1962年の同名映画のテーマ曲で、ある夫婦がアルコール依存症となるシリアスな内容だった。
映画のオリジナルフレーズと思い込んでいた20代のある日、テレビで60年代以前の作品を字幕放送で見ていたら、言語セリフに””The days of wine and roses”が出てきて驚いた。
映画タイトルは忘れたが、調べてみると19世紀の英国詩人アーネスト・C・ドーソンが書いた詩の一節で、栄華を誇った時期が過ぎた虚しさを表現した言葉だった。
この他にもジャズ歌詞には故事ことわざが多い。
本日「俺のフレンチ・イタリアン青山」にランチから出演。
ディナータイムはアコーディオン奏者、大塚雄一さんと初共演。