昨日、銀座「俺のイタリアンJAZZ」「俺のやきとり銀座9丁目店」にソロ出演。
6時台は両店舗ともに空いていて、穏やかに"The Christmas Song"弾き語りなど、ステージ終えるとスタッフのフィリピン人女性「あなたの歌Romnatcでいいね」と、マスク越しの目に笑顔一杯、とても嬉しく気分ぐんとアップで「ありがとう!」
8時台には両店とも混んで、ノリ良くスイング。
映画と音楽7-「第三の男」とツィター
昨日の話題に関連して、映画「第三の男」(1949)も物語の地元ウイーンでは不評だったとか。
しかし、この映画が民族楽器ツィターを有名にしたことは大きな功績だったと思う。
以前読んだ「滅びのチター師」(軍司貞則著)で詳しい経緯を知った。
英国人キャロル・リード監督が撮影でウイーンを訪れたのが1948年。
たまたま訪れたホイリゲ(居酒屋)でツィター演奏に触発され奏者に話しかける。
アントン・カラスはウイーンに多いツィター奏者の一人で、40代過ぎて日々なんとか家族を養っていた。
監督は既に用意されていたオーケストラ譜面を使わずアントンに音楽を依頼、突然の大仕事に戸惑いつつ熱心な説得を受け入れた。
翌日からホテル缶詰めで作曲に没頭、想像以上の生みの苦しみの末に「ハリーライムのテーマ」他の場面音楽を書き上げて演奏
映画の大ヒットで一躍有名になったアントンは、ツィターと共に世界中をツアーし来日もしている。
しかし、地元ウイーンでは映画の「あれ違う」批判が強く、世界的有名人となったアントンもいやがらせを受けたが、生来地道な人柄で批判に堪えてウイーンを離れず、1985年に78歳の生涯を終えた。
ツィターは低音から高音まで幅広く単体でベース、コード、メロディーの演奏が可能、と、映像で知ってはいるが未だ出会っていない。
「ハリ―ライムのテーマ」は日本でビールCMに関連してJR山手線「恵比寿駅」発車音楽にも使用され、映画を知らない今の若い世代は私の演奏に「あ、ビールの曲」と反応する。