映画と音楽19-欧州ツイスト

 私は1955年生まれの実年齢と少々ずれた“音楽マセ”の子供だったのだと思う。

60年代前半に流行したツイストはアメリカ発祥だが、個人的にヨーロッパ映画音楽を思い出す。

イタリア・フランス合作映画「太陽はひとりぼっち」(1962)、アラン・ドロンとモニカ・ヴィティ。

アルトサックスの演奏でツイストのリズム、兄がシングルレコードを持っていた。

映画ワンシーンのジャケット写真は小学生にはちと刺激的だったが、曲はカッコ良くて好きだった。映画はテレビで見たがあまり覚えていない。

 

もう1曲、♪ジジレジーレバー♪で始まる「サンライズ・ツイスト」、イタリア映画「太陽の下の18才」(1963)の曲だが未だ見ていない。

歌ったのはイタリアの歌手ジャンニ・モランディー、家にあったレコード「貴方にひざまづいて」が好きだった。

 

  

ロスタートした20歳、ホテルラウンジにアルトサックス奏者とデュオで出演中「太陽はひとりぼっち」のリクエストが来た。

私より一回りほど上のアルト奏者「俺は知ってるけど君は若いから無理だよね、お客に断るよ」と言うので、「大丈夫です」と言うと「えっ、本当?」

イントロから終わりまで演奏して「よく知ってたね」の笑顔が嬉しかった。

この曲はこの1回だけだったが、その後も“音楽マセ”のお陰をこうむること多々、それがジャズ本筋と融合して今の「オールリクエスト」に至っている。