映画と音楽109-上海ボラーレ事件

昨日は快晴の春日和、「俺のフレンチ・イタリアン青山」ソロ。出演前に控室の外からデモの声が近づき遠ざかる、姿は見えなかったがキャンマー窮状訴えらしかった。

ランチは多くのお客様、夜の出演まで長時間休憩に街を歩くと、人気カフェに若者の行列、コロナ以前となんら変わらぬ風景。

夜7時台の出演も満席、帰路スマホニュースでコロナ感染者今月最多の430人と知る。

本日「俺のフレンチ横浜」に出演。

 

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映画と音楽109ー上海ボラーレ事件
「蘇州夜曲」から始まって映画から離れた上海ツアーの続き。

 

現地調達の楽器が全て揃い会場下見も終えた翌日、朝食で全員集合。
昨夜一人で散策に出たメンバーに「美味い店でも見つけた?」と聞くと、「いえ、えー、ちょっとした事件がありまして」、顔は笑っているが「事件」とは?

 

宿泊は一流ホテル「ホリデーイン上海」だったが、入口付近にカタコト日本語で「ノム、ヤスイ」と男がうろついていたのは私も知っている、彼はそれに付いて行った。

カラオケスナック風の店で安心して入り、ウイスキー水割りを飲み始めると女性が来て”おごって”の仕草、物価は日本よりかなり安く1杯おごった。
互いにカタコト英語で会話していると、また別の女性が来て1杯、2杯、注文していないフルーツが来てさすがに「ヤバい」と急いで清算したら2000元、日本円約2万7千円。

上海庶民の月給1万5千円ほどの時代だ、「高すぎる!」と抗議すると裏から強面のお兄さん登場。
女性が飲んだのは超高級酒、カードで払え、パスポート預かるから出せ、ホテルに一緒に行くと詰め寄られ、必死で服の全ポケットと財布を開けて見せ「これしかない」と現金8000円ほどで許された。

経済発展をこれから加速しようという国にとって、日本人は豊かなイメージが強かった。

 

彼は「いや、でもね」と、現金は最初から払った分だけ財布に、パスポートやクレジットカードなど貴重品はホテルに置いて「一応の対策はして出ました」
世界を渡り歩いた舞台監督「何が対策だよ、そんなの端っから怪しいに決まってるだろ。身ぐるみはがされてどうかなっても不思議じゃねぇんだ、五体無事だったからありたいと思え」。
本人真顔になって「はい、その通りで」と平身低頭。
そこで私♪ボーラーレ、オ~オ、と歌うと全員笑ってハッピーエンド。

明日は公演当日を迎える。