映画と音楽137-ひなげし

昨日夕刻の銀座、カフェなどに多くの人が出ていた。

「俺のやきとり銀座9丁目店」もほぼ満席、ソロ演奏を始めるとピアノ近くのお若い男女4人黙って耳を傾け、「ザ・ギフト」「インディアナ」など、他の皆さんも楽しんで拍手を頂き、とても気分良く終えられた。

この店も本日からノンアルコール営業、緊急事態宣言でこれでもかの厳しさ増すばかりだが、何とか耐え抜いてコロナ状況の改善良結果を期待したい。

 

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映画と音楽 ひなげし
昨日書いたアマポーラはスペイン語でひなげしの意味、ひなげしは虞美人草とも呼ばれ古代中国に由来。
始皇帝亡きあと秦は楚と漢の連合に滅ぼされる、連合同士も争いとなり楚は敵に包囲され「四面楚歌」の敗北。
死を覚悟したリーダー項羽の前で愛妻の虞(ぐ)は剣の舞を演じ自害、後年その地に赤い花が咲き人々はこれを虞美人草と呼んだ、という伝説。

 

項羽と虞の悲恋は「覇王別姫」(はおうべっき)として京劇の有名演目となった。

この芝居がテーマの映画「さらば我が愛/覇王別姫」(1993)、陳凱歌(チェン・カイコー)監督、レスリー・チャンコン・リー。戦前戦後の時代が描かれる。

1920年代、ある子供が演劇養成所に連れて来られ、過酷な訓練と折檻に耐え成長し「覇王別姫」の人気役者となる。

日本軍が北京に侵攻し舞台観劇、その後中国国民党兵士の前で上演すると懐中電灯を振り回して騒ぐので芝居を中断し「日本兵は静粛に観劇した。どうか騒がずにご覧頂きたい」と言うと兵士が暴れ出す。

売国奴容疑で裁判となり関係者が養護陳述をするが、「日本は憎いが芝居を真面目に観たのは事実」と主張を曲げない。強く印象に残るシーンだった。


その後共産党政権となって文革開始すると京劇は堕落芸能として弾圧、文革終焉後の復帰までが描かれた。また明日続きを。