福井帰郷して初の冬に車で走行中、一部の田に水が張ってあるのを不思議に思っていたが白鳥の飛来の為と知った。
ローカルニュースでは鳥たちを思い水を管理する人が紹介されていた。
落語「雁の湯」、「雁風呂」を思い出す。
渡り鳥の雁は北国を発つ時に小枝をくわえ、途中海におとして休みながら日本へ、たどり着いた樹に休み枝を捨てて更に南へと。
その地の人々は再び鳥たちが戻るために落とした枝をとっておくが、途中息絶えて戻れぬ鳥の数だけ枝が残る。
地元の人は供養にその枝で風呂を焚いた。
「雁の湯」、小学校高学年頃だったかにテレビで金原亭馬生さんのを聴いた。
珍しい新作落語との解説、東北のひなびた旅館で雁の湯を焚く、居合わせた男女が昔日の縁を知る人情噺。
この後この噺は一度も聴いたことがないが、芸に引き込まれたことを今も覚えている。
「雁風呂」は昭和名人の三遊亭円生さんで。
水戸黄門お忍び旅で立ち寄った茶屋に松に雁の絵、意味が分からぬでいると隣の旅人の話を聞きつけ雁風呂の由来を知る。
渡り鳥の話題に心和む地元の良さをまたひとつ。