福井に越して以後ジャズ講座を依頼されること幾度か、そのどれもが日常で馴染みのない方に向けた「ジャズの簡単な歴史とその楽しさ特徴」との希望。
楽しさのひとつとしてジャズは譜面通りじゃなく自由で良い、これを「フェイク」と言うが1時間の講座で他のことも話すので深くは掘下げない。
例えばジャズ有名曲「スターダスト」、作曲者ホギー・カーマイケル本人が弾き語る録音、メロディーはのっけから大胆なフェイクで原曲メロディーはごく一部しか出てこない。
全くこの曲を知らない人がこの録音で覚えたらどうだろう、教科書的にはナット・キング・コールの歌唱が良かろう。
フェイクはジャズの魅力と特徴のひとつではあるが、「変える」ことだけをマネするのはお勧めできない。
ピカソの絵を見て「これなら自分にも描ける」とマネるが如く、そこに至る積み上げたものがなければ音楽的味わいはない。
先ずその曲に対する敬意があって然りで・・・と、いうようなことは、実際に演奏や歌唱経験を経る中で理解できることかと思う。