・今月の石川県「ギャラリーいずみ」や地元坂井市ティーガーデン「森のめぐみ」のライブでリクエストコーナーが好評だったようだ。
生演奏にリクエストは付物で、私の駆け出し時分はビートルズ、カーペンターズなどもあったが、戦後ジャズブーム世代から「センチメンタルジャーニー」「モナリザ」「スローボートトゥチャイナ」「トゥーヤング」など多かった。
応えられば大いに喜ばれ、曲を知らずに弾けないと「プロならこれ知らないとダメだ」とのおしかりも、これが悔しくて多くの曲を覚えた。
戦後ジャズブームというのは昭和20年代に青春を過ごされ、進駐軍の生々しい体験も相まってリクエストに熱い思いを感じた。
ジャズと言ってもポピュラーソングのヒット洋楽も多く、映画音楽も米国のみならず「太陽がいっぱい」(フランス、イタリア合作)、「鉄道員」(イタリヤ)、「朝な夕なに」(ドイツ)、などもあった。
1960年代に入る頃まで欧米洋楽全般を「ジャズ」と呼んでいて、その一方で革新的なモダンジャズのファンも増えた時代。
昨今カフェなど多くの飲食店でのBGMとして耳にすることは多いが、今も「ジャズ」のイメージは漠然として個人差も大きいだろう。
言葉で説明することはほぼ不可能だが、演奏家としてはお聴きになった方の心に響けばありがたい