30年程前のNHKテレビ出演の映像がYouTubeにアップされていた。
浅草の劇場「常磐座」が地区再開発で取り壊されることなって制作された記録番組。
開館は明治時代で大正時代に浅草オペラやレビュー、昭和になってエノケンが、江戸の娯楽文化に洋風モダニズムを融合した新芸能を発信した場所の一つだった。
私はトロンボーンの薗田健一さんから依頼され、薗田さん率いるディキシーキングスとともにカンカン帽と赤いジャケット姿、テロップに名も出ることない一介のピアニストとして。
姿が映るのは番組最後の一瞬、益田喜頓(ますだ きいとん)さんの歌伴奏、昭和の俳優、コメディアンとして活躍された方、当時82~3歳か。
出演者多数の収録で時間は押せ押せ、益田さんのリハーサル時間もなくなり、ごあいさつもそこそこに譜面をもらいテンポを確認しただけのぶっつけ本番。
とても穏やかな方で「リハーサルもないのか・・・」とつぶやかれただけ、ひ孫ほど若い私に「宜しくお願いしますね」と丁寧でオシャレな紳士だった。
画質はよくありません、私は1:08:40辺りから一瞬映ります