昨日の続きで、中国曲「彩雲追月」が日本の戦時歌謡「南の花嫁さん」とほぼ同じメロディーに謎を感じたが、とにかく気に入って二胡共演アレンジを始めた。
オリジナルにある中間部をカットして構わないかと、チェン・ミンさんと父様に問い合わせすると「自由にやってください」
私がジャズを通じて覚えた和声で彩りオリジナルアレンジを完成。
二胡と練習、この時チェン・ミンさん20代で「中国では誰もが知る曲で農村風景のイメージが強かったのですが、アレンジでこんなに印象が変るんですね、とても素敵です」、実に嬉しかった。
この曲の作曲者、任光(レン・クワン)は1919年パリに留学、西洋音楽を学び帰国して193年代半ばに「彩雲追月」を作曲しほどなく戦乱で亡くなる。
これが日本で昭和17年(1942年)、古賀政男作曲「南の花嫁さん」としてヒット。
戦後、これを歌った高峰三枝子さんがテレビ番組「三時のあなた」司会者として訪中し中国曲だと知り驚いたそうだ。
現在は「南の花嫁さん」も任光作曲とされている、元々中国の民謡を参考にした説もあり詳細は分からないが、私が最初に覚えた戦時歌謡と中国曲が酷似の謎は解けた。
ひとつの曲の誕生には様々なドラマがあり、時代を超えてもアレンジによって彩られ多くの人に愛される。