「この素晴らしき世界」"What a wonderful world"という曲を頻繁にやるようになったのは、記憶だと25年ほど前で、その頃は歌うのでなく歌手のピアノ伴奏としてだった。サッチモ(ルイ・アームストロング)が歌ったという以外、この曲に関する知識もなく深い思い入れもなかった。
そんな中で、北村さんから「『この素晴らしき世界』を歌ってほしい」と言われて覚えた。
やってみると、お客様が喜んでくれる。特にヒット曲でもなく古くからのスタンダードでもないのに何故、と、やっている私は不思議だった。
お客様が喜ぶならとあちこちでやるようになったが、曲に関する知識がないので調べてみた。
ジャズの名プロデューサーで、多くのジャズ名盤にその名を記憶している。
曲としてはジャズっぽいこともなくポップスでもなく、冒頭のメロディーは「きらきら星」と同じ、歌詞もストレートでシンプル、そんなことがジャンルや世代を超えて多くのアーティストと聴衆に親しまれるのか。
木々の緑に赤いバラ 青い空に白い雲
行き交う人々は、「ごきげんよう」と言葉を交わし握手する
それは、「愛しています」と言うこと
メロディーはシンプルだが表現は難しく感じている。私は反戦や世界平和のメッセージは込めておらず、聞く人が個々に美しく平穏な風景を感じてくれれば幸いと思っている。