クラシックとジャズ

昨日、東京都江戸川区、「タワーホール船堀」にて、北村英治カルテット・コンサート。
北村さんのトーク、私の歌のみマイク使用し、楽器は生という音響に加えてピアノはスタンウエイのフルコン、とても演奏し易い環境であり、お客様の反応も上々だった。

クラシック音楽などはマイク出現以前に確立されたが、ジャズはマイクロホンのお蔭でささやくように歌う「クルーナースタイル」が可能になった。
とは言え、映画「五つの銅貨」、「ジョルスン物語」などに登場する1920年代は、フルバンドをバックに歌手がメガホンで歌っている。
日本では昭和に入って間もない時代。ディックミネさんもメガホン使用したと聞くので、この時代の歌手は朗々とした発声でないと務まらなかったのだろう。

昭和歌謡でも戦前から活躍した、藤山一郎さんと、淡谷のり子さんなど、皆さんクラシック仕込みの朗々とした発声。とくに東海林太郎さんは燕尾服姿で直立不動、口を大きくあけて、まんまクラシック歌手が「なーくな~、よーし、よーし、ねんねし~なー」と日本調歌謡。私の子供時分の東海林さんは60代だったと思うが、テレビで見て「随分変わった人だなあ」と思った。

今思えば、戦前の歌手が活躍したのが1930年代で、私の子供時分が1960年代、たかだか30年ながらその変化は大きかったのだなと思う。
その変化というのは米国でも日本でも、クラシックを基礎とした朗々とした発声で歌うスタイルから、クルーナー或いはサッチモや森進一さんのようなハスキーヴォイスまで、変化に富んだ歌声に変わって行った時代だ。

さて、本日は、横浜バーバーバー、男性ジャズヴォーカル西村協さんとのライブ。