歌とことば

歌は言葉が人に情感を伝え、聴き手はそれを楽しみ時に涙する素晴らしさがある。
でも、聴き手としては、歌詞の意味をいちいち理解しなくても音楽として楽しめる。
 
お古い話で恐縮(してないけど)ですが、小学生の頃、英語も仏語もイタリア語も何も理解しないままに各国語で洋楽を楽しんでいた。

英語の歌は真似できなかったが、イタリア語とかスペイン語などはカタカナとしてマネが出来たので、今でもカンツォーネのヒット曲は断片的ながら覚えている。

ハリーベラフォンテでヒットした「ハヴァナギラ」はイスラエル民謡でヘブライ語だったが、♪ハヴァナギラ、ハヴァナギラ、ハヴァナギラ、イエーレスマッハ・・・♪、と、50年経っても全部覚えているが、今だに意味は分からない。
 
元から意味不明の歌もあった。
森山加代子さんの「ジンジロゲ」という歌は、♪ホーレツラッパノツーレツ・・・ヒラニヤパミヤ♪と全編訳の分からない歌詞だったけど、何でヒットしたんだろう?
それとか、怪獣映画「モスラ」でザ・ピーナツの♪モスラーヤ、モスラー(間は知らない)カサックヤー♪という国籍不明な歌を覚えて得意がっているやつもいた。
 
日本語なのに子供には意味不明だったのが歌謡曲の「お富さん」。
春日八郎さんの歌で大ヒットした。
♪粋な黒塀、見越しの松に、仇な姿の洗い髪、死んだはずだよお富さん・・・♪ 
歌舞伎を知らないと理解できないが、七五調の歌詞とブギウギのリズムが実に調子よかったから、子供もすぐ覚えた。
 
昭和の時代は何であんなに言語不明な歌でも流行したのか、そして昨今耳に入る音楽にそういうのがほとんどなくなったのは何故だろう。
 
さて、本日は横浜「バーバーバー」に出演。
西村協さんのジャズヴォーカルをたっぷりと、トリオのメンバーは、山口雄三さんのベース、原田俊太郎さんのドラム。