クラリネット

初夏を飛び越して夏の暑さとなった昨日、横浜「バーバーバー」に北村英治カルテットで出演。
ステージで北村さん「おヒマのある方に」と、来月のコンサート案内。
6月14日(日)にパルテノン多摩で「クラリネットのたのしみ」と言うコンサートがある。

日本クラリネット協会主催によるクラシックやジャズのクラリネット演奏家が4組出演。
北村さんはトリで、私とのデュオで演奏。
他の楽器とくらべるとクラリネットはこういうコンサートが多いようで、その分クラリネット人口も多いのだろう。

ジャズにおける1930年代~40年代はスイングと呼ばれるスタイルで、ベニーグッドマンなどクラリネットは花形楽器だった。
それが50年代に入る頃にビバップへとスタイルが変化するとサックスやトランペットが管楽器の主流となった。
60年代に流行したモダンジャズ喫茶でクラリネットのレコードが流れることも、管楽ジャズクラリネット演奏を目指す人もほぼ皆無に近い、正に”斜陽楽器”といえる時代が続いた。

フルバンドのサックス演奏が持ち替え楽器としてクラリネットを演奏することはあったが、プロレベルではクラ一本に専念しないと片手間では難しいのだそうだ。
北村さんもテナーサックスやアルトサックスを手掛けたレコードも残っているが、50歳頃からクラリネット以外は一切やめたそうだ。


私がジャズを覚え始めたのも正にクラ斜陽時代であったが、たまたまプロとしてスタートしたバンドリーダーがクラリネットで、20代半ばでスイングスタイルに傾倒してクラリネットとの縁が切れることなく、今に至っている。

現在は若手のジャズクラリネット奏者も増えて斜陽時代は遠い過去とはなったが、ジャズライブで表だった存在とも言えぬまでも、手掛ける人口はものすごく多い。