一昨日出演した「カフェ・クレール」はその名の通り喫茶店で、全くアルコールを出さぬわけでもないが基本的にはコーヒーと軽食の店で、以前はこういう店を「純喫茶」とも呼んだ。
喫茶店という言葉から連想するのは、世代的にどうしても昭和のイメージ。
全体に渋い茶系の色合い、ちょっと重たいドアを開けて、カウンターとテーブル席がある木造りの店、そんな重厚なイメージが浮かんでくる。
モーニングと言えば、コーヒーにトースト(家で食べるより妙に美味しかった)、ゆで卵などついて、300~400円程度だったか(関西の方がやや安かったように思う)。
下町には町内の旦那衆が集まって談話する店もあって、今風のカフェとは随分違っていた。
今もそんな店が東京各所にわずかながら残っている。
喫茶店でコーヒーと読書などという趣味がなかった私は、用がないと一人で利用することはなかった。
ただし、ジャズ喫茶へは行った。
結婚で福井から上京した家内が、アイスコーヒーを「レーコー」(関西圏で多分”冷コーヒー”から来た言葉)と注文したら店員に「は?」と言われ、慌てて私が「アイスコーヒー下さい」と言ったことを思い出す。
などと書いていたら、昔ながらの純喫茶に行ってみたくなった。