喫茶店

一昨日出演した「カフェ・クレール」はその名の通り喫茶店で、全くアルコールを出さぬわけでもないが基本的にはコーヒーと軽食の店で、以前はこういう店を「純喫茶」とも呼んだ。
 
茶店という言葉から連想するのは、世代的にどうしても昭和のイメージ。
全体に渋い茶系の色合い、ちょっと重たいドアを開けて、カウンターとテーブル席がある木造りの店、そんな重厚なイメージが浮かんでくる。
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 上京して間もない40年ほど前、茶店メニューと言えば、コーヒー、紅茶、軽食類のサンドイッチ、スパゲティ(ナポリタン)、パフェなどの甘味が定番だった。
モーニングと言えば、コーヒーにトースト(家で食べるより妙に美味しかった)、ゆで卵などついて、300~400円程度だったか(関西の方がやや安かったように思う)。
 下町には町内の旦那衆が集まって談話する店もあって、今風のカフェとは随分違っていた。
今もそんな店が東京各所にわずかながら残っている。
 
茶店でコーヒーと読書などという趣味がなかった私は、用がないと一人で利用することはなかった。
ただし、ジャズ喫茶へは行った。
60年代から70年代に全国津々浦々にあって、モダンジャズLPレコード(片面)を真空管アンプの高級オーディオで流して、リクエストも受け付けていた。
ジャズばかりでなく、渋谷や新宿のクラシック音楽専門の名曲喫茶、吉祥寺にあったフォーク喫茶、ロック喫茶なども一通り行った。
 
結婚で福井から上京した家内が、アイスコーヒーを「レーコー」(関西圏で多分”冷コーヒー”から来た言葉)と注文したら店員に「は?」と言われ、慌てて私が「アイスコーヒー下さい」と言ったことを思い出す

 最近はドトールやスタバなどのセルフカフェが定着し、コンビニで100円のレギュラーコーヒーが飲める時代となった今、ゆったり座って過ごす喫茶店も増えてきた。
「○○珈琲店」といった看板を全国で観るが、幼児連れの家族も利用し易いファミレス的な造りで、昭和の喫茶店とは少々異なる。

などと書いていたら、昔ながらの純喫茶に行ってみたくなった。
 
さて、本日は喫茶ならぬレストラン、銀座1丁目「俺のフレンチTOKYO」に、高浜和英トリオ(酒井一郎B、八城邦義Dr)で出演。