本日定例「今は昔」

昨日、銀座「スイング」、北村英治カルテット+右近茂TS。
このブログに毎回同じフレーズを書いてしまうが、北村さん、トークも演奏も淀みなく見事、そのお元気さの素晴らしい事。

さて、本日は定例デュオライブ、過ぎた昔の良き日々をテーマに「今は昔」特集
いつもプログラムはA5用紙だが、今回は特にA4見開きで右頁に以下2曲の歌詞和訳を掲載した。
 
♪「ケンタッキーの我家」は、19世紀半ばのフォスター作品で、かつて多くの家族や使用人と賑やかに暮らした家が、苦難の時を経て廃屋となる。

♪「ロッカバイユアベイビ」は、20世紀初頭にアル・ジョルスンの歌唱で有名な歌。母に懐かしい南部の子守歌を歌ってくれと願う。
 
母に歌ってくれという曲は、「泣かないでお嬢さん」「オールドブラックジョー」「スワニー河」。
「泣かないで~」は「ケンタッキーの我家」のサビのフレーズ、その後2曲も有名なフォスター作品だ。
日本の中高年諸氏は子供の頃からご存知の方が多い歌、米南部を知らずとも懐かしさは感じるはず。
 
「ケンタッキーの我家」の「我家」とはフォスターの親戚の家とされているが、ネット検索で見つけたこんな説もあった。
 
作曲された当時、米南部には黒人奴隷制度があった。ケンタッキー州は南部に属しているが北部境界に接している。
この歌の「我家」すぐそばの川を渡って北部に渡れば解放されるが、容易なことではなく、それを助ける地下組織があった。
「我家」が渡河直前の待機所で、冒頭の歌詞がその”暗号”との説もある。

The sunshine bright in my old Kentucky home (ケンタッキーの我家に陽は輝き)
‘Tis summer, the darkies are gay (夏を迎えて、黒人たちも陽気だ)

夏冬の気温差が大きく、夏の渡河を前に陽気になっているとの解釈。
尚、歌詞の”Darkies”は人種差別的理由から現在は”People”に改変されている。
 
こんなうんちくをライブで話すかどうかは置いといて、他に「酒とバラの日々」「恋人よ我に帰れ」などの9曲-究極-の「今は昔」特集。

超満席のご予約を頂いて張り切っているが、過ぎた昔を偲ぶ曲を聴いて身につまされたお客様がどんどんお帰りになる、なんてことはないと信じてお送りする。