普通にして

先日、母を見送って兄との昔話。

祖母が米国滞在中に母が生まれ、その影響で我が家の朝食はオーツミールかトーストに牛乳、コーヒーは中学生になるまではダメ、理由は不明。

コーヒーは平日はインスタント、週末は米国から持ち帰った年代物のパーコレーター、アルミ製?だったか、ガスコンロの直火にかけて抽出もしていた。

兄は小学校で他の家庭との朝食の違いを初めて知り、「普通の家庭と同じご飯にして」と頼んだそうだ。

私は朝食に関して頼んだことはないが、弁当に思い出がある。

幼稚園か小学校1年生頃の遠足で、弁当を広げると同級生は新聞紙にでかいおにぎりなどだったが、私だけ小さな水色のバスケットにサンドイッチだった。

昭和30年代半ばの地方の町、遠足弁当がバスケットにサンドイッチはかなり奇異だったろう。

同級生から「なんや、それ、外人の食い物や!」と言われて、私も「普通の弁当にして」と頼んだ。

朝食もパンと知った同級生から「高浜くんパンばっかり食うてるんやろ。あのな、先生が言うてたけどな、パンは栄養ないんや、ご飯食わんとあかんのや」

先生の言葉かどうかは不明だが、稲作農家の子も多かったし、当時の私はか細い色白の子供だったので説得力があったかもしれぬ。

多分、他の家庭と違うことが諸所あったかと思うが、幸いそれでいじめなど受けた記憶がないのは、町の人々が優しかったのか時代がそうだったのか、50年余り経た今もありがたく思う。

さて、本日は池袋「ばがぼんど」、ソロでピアノ演奏&弾き語りでの出演。