簡潔なスイートスー

昨日、銀座「スイング」、北村英治さんライブ。
ベース山口雄三さん、ドラム八城邦義さん、ゲストにアルトサックス大山日出男さん。相変わらずの盛況でリクエストも多かった。

リクエストのメモを見た北村さん「あ、これ随分やってなかった曲ですね、"Sweet sue, just you"、やってみましょうか。この曲は~」と、アルトの大山さんとベースの山口さんが同時に「えっ?」。

お二人共どんな曲か浮かばない様子に私、
「キーはG、頭はハニーサックルローズと同じ、サビはGから半音ずつ下がる」、実に簡潔な説明にお二人は「あ」と頷いて、支障なく演奏。

この曲は1929年にヴィクター・ヤング作曲、ベニー・グッドマンが演奏。
いかにも古き良き時代という雰囲気の曲。

映画ではマリリン・モンロー主演「お熱いのがお好き」に登場した。
モンローは歌手、オール女性メンバーによるフルバンド、リーダーの名前がスーでこの曲がバンドテーマという設定だった。

映画は50年代末制作だが、歴史的なセントバレンタインデーの虐殺を織り込んでいるから1929年と言う時代設定だろう、この時代のジャズ曲がふんだんに登場する。

因みに、私の「実に簡潔な説明」はオリジナルでない。

以前、テナーサックスのスコット・ハミルトンさんと共演時、この曲を知らないベーシストに伝えた言葉で「実に簡潔で上手い説明だな」と感心したのを覚えていた。

ハニーサックルローズ」はジャズ演奏家なら知っていて当然、前半がそのコード進行と同じと一言で説明が出来るという訳。