ジャズピアノ初心者の方から、「どうすればアドリブが出来るようになるか」という質問を良く受ける。
分かり易いフレーズをコピーして覚えて行くことから始まって、様々なコード進行に応じて自由にフレーズが紡げるように練習する。
これは外国語学習に似ていて、まず簡単な挨拶や単語から始まって、様々な場面に応じたパターンを覚え、実践で会話。
早道はなく、鵜呑みで覚えて(コピー)、練習して実践の繰り返しだ。
外国語学習教材のCMで「聴くだけで話せるようになる」というのがあるが、確かに日常的に耳を慣らして雰囲気をつかむことも大切。
ジャズのアドリブも、日常的に聴いて雰囲気をつかみ、体で覚えて無意識で反応出来ることが大切。
そして次に、反応出来るだけでなく内容が上質かどうか、これが難しい。
「ベニー・カーターさんが、『シドニー・ベシェは決して手クセで吹いてないから無駄な音がない、だから素晴らしい、そうだよなエイジ』って言うんだよ。それは俺に『それが大切だ』と教えてくれてるんだって思ったね」
それから随分時が経ったが、今、時折自分の録音を聴くと、少しは良くなったかと思うが、まだまだ・・・なのである。