ブギウギ味

遠方にお住まいで、時折レッスンに来る方から質問メールが届いた。

『グレンミラー曲の「チャタヌガーチューチュー」を弾き語りする要点は?フェイクやスキャットなど入れるのはどうでしょう?』

要点のみ答えると『ブギウギの味を出すと面白い。フェイクやスキャットは不要』。
あくまで私の好みだが、これだけでアドバイスというわけにいかず、音楽的な解説を付け加えることになるが。

グレンミラーのナンバーはオリジナルアレンジの印象が強く、例えば「インザムード」にしても、あまり変えてしまうと何だか曲そのものの魅力さえ失われると感じる程で、ビートルズナンバーにも似た感がある。
ジャズではあるが多分にポップで、フェイクやスキャットも不要というのが私の意見。

この曲が特にブギウギのリズムではないが、コンボ(小編成)グループでの演奏の場合は、特にピアノなどブギウギの雰囲気があれば、よりこの曲の楽しさが出る。

ブギウギは1920年代にシカゴで、貧しい黒人の素人ピアニストが初めた独特の奏法と言われる。
それが広まって1940年代にブームとなり、ちょうど終戦を迎えた日本でもブームとなった。

1950年代に入ると、それにカントリー音楽も融合してロックンロールへと発展する。

そんなことで私はこの曲にポップな色を感じつつ弾き語る・・・、と、こう言葉に書いてもなかなか伝わらないと思うが。

グレンミラーご本人とそのグループが主演した映画「銀嶺セレナーデ」(1941年)でこの曲が発表された。
映画ではグレンミラー楽団に続いて、同じ曲がダンサーのニコラスブラザーズとドロシー・ダンドリッジ(いずれも黒人)による歌と踊りへと引き継がれる。

歌もフェイク(メロディーを少し変える)しているが、これはこれで素晴らしく、とても印象深いワンシーンだ。