トニー谷

昨日ブログに「トニー谷」が登場したが、強烈なキザとイヤミキャラの芸人だった。

私世代が知っているのは、子供の頃にテレビ番組「アベック歌合戦」の司会者として、「レディースアンドジェントルメン、おとっつあん、おっかさん」と英語交じりの饒舌トークに、ルンバのリズムに乗せて「あなたのお名前なんてぇの」と言う姿。

それを見た祖母が「この人、子供が誘拐されてからしばらく出なかったんだよ」とよく言っていたが、この頃既に全盛期を過ぎていたことを後で知った。

彼は終戦直後に進駐軍関連の仕事で、アメリカ人の中で背が小さかったので「タイニー」と呼ばれてそれを「トニー谷」の芸名にしたと、晩年に本人がテレビで語っていたのを覚えている。

昭和20年代、進駐軍と共にジャズブームとなった日本でコンサートの司会者としてひっぱりだこになり、やがてレコードや映画出演など人気絶頂となった。

昭和30年夏、息子さんが誘拐されて無事戻る事件があり、犯人の動機が「あまりにも世間をバカにした芸」で、なんと当時のメディアもそれに共感し、以後人気は急落したそうだ。

私が生まれる直前の事件で、それから数年後にテレビ番組でカムバックした姿を私世代は知っているわけだ。

全盛期に「ユービロングトゥミー」を日本語歌詞で録音していて、♪ひ~ざまくらで寝よう~、円窓(まるまど)の下で~♪と、これは原詩、♪See the pyramid.....♪のもじりだろう。

さて、本日は池袋「ばがぼんど」にソロ出演。
マスターが「ユービロングトゥミー」が好きで毎回のように弾き語る。
但し、原詩(英語)で。