ヒルビリー音楽

昭和の時代に西部劇と相まって流行した音楽「ウエスタン」は、ビートルズ以降の時代になると映画と分けて「カントリーミュージック」或いは「カントリー」と呼ばれるようになった。
 
少年期にカントリー・レジェンドと言われるハンク・ウイリアムスが好きになった。
レコード解説に、「カントリーの元は英国移民が米国の山地に住んで始めたので、ヒルビリーミュージックとも呼ばれる」とあった。
 
ヒルビリー」という言葉がマニアックでカッコよく感じた。
 
語源を知ったのは20歳過ぎてから。
スコットランドアイルランドからの移民が米国山地に定住し独特の文化を持った。その人たちのことをヒルビリー(山の田舎者)と差別的に呼んだ」

更にロックンロールと融合してロカビリー(Rockabilly)となったことも知った。
 
60年代の人気米国テレビシリーズ「じゃじゃ馬億万長者」は、山暮らしの一家が石油を掘り当てて大金持ちとなって、ビバリーヒルズの豪邸に住むコメディーで、原題がThe Beverly Hillbillies”
 
このドラマでは田舎と都会の違いを笑いに変えていたが、最近こんなニュースが目に留まった。
トランプ大統領の熱狂的な白人支持層がヒルビリーと呼ばれる、知識階級から蔑まれる人々」
 
差別的な言葉が堂々と音楽ジャンルの呼称となったのは、19世紀のフランス美術「印象派」と似てはいるが、今も蔑称として使われるのは残念な気もする。

さて、本日は池袋「ばがぼんど」にソロ出演。