稀に無理難題

先日、日帰りした金沢も雪とてなく暖か、クリスマスも寒さ知らずで過ぎた。
暖冬だ。

今年も残すところ5日となった本日は、年内ラストの定例デュオライブ。

偶数月定例となって10年を過ぎ、毎回の第一部は「究極(9曲)の特集」、テーマに因んだ9曲で、第二部はオールリクエスト。

よくテーマが続くものだと自画自賛してもみるが、こじつけや洒落の選曲も多く、差ほど深い考察があったりなかったり。

オールリクエストは定例に限らずあちらこちらでやっている。

その都度お客様から頂くリクエストをほぼ全曲お送りすることで、「凄い数の曲によく応えられますね」と賛辞を頂くが、これとて、昭和な時代に限ったこと。
それに加えて、「こんな曲は出来るかな」という無理難題もなく、温かい人情で成り立っている。

ジャズに限らず往年の欧米映画音楽、1950~60年代洋楽ヒット曲などがほとんどだが、ごく稀に、シャンソンカンツォーネ、クラシックなどお応え出来ぬ曲もあることはある。

随分以前にソロピアノ出演していたライブで、千鳥足で来店されたお客様、初対面だったが「あぁたのピアノで、ショパンの幻想即興曲を、是非!」とリクエスト。

「申し訳ありません、あいにく私は弾けません」とお断りすると、
「いや、あぁたほど指が動けばぁ、きっと弾ける!お願いします!」と。

お客様に保障されても弾けぬ曲は致し方なく、丁重にお断りすると
「そうかなぁ・・・、弾けると思うんだがなぁ、うーん、じゃあいいや」と疑いと未練を残しつつジャズ曲を楽しまれた。

お帰りになった後に店のマスター、「あんな酔ってて、ショパンのなんとかってややこしい題名をよく言えたな」

ごく稀にはこんなお客様もいらして、何でも対応できるということは有り得ない。

さて、本日は「定例デュオライブ・2015年総集編」四谷三丁目、ダイヤモンドクラブ。ベース酒井一郎さんと。
予約満席で張り切っている・・・無理難題のないことを祈りつつ。