御先テレビ

とりあずスタートした新居生活だが、まだ揃わぬものがありテレビも。

地元ケーブルテレビ契約を済ませたが設置工事から受信は8月頭で、昨日隣棟の姪から「オリンピック開会式観においでよ」とお誘い。

夜8時、夫婦で徒歩数歩の隣におじゃまして皆で五輪開会式を見始めると姪が「昔のテレビがある家に観に行くみたいだね(笑)」、私「それ、もろ私らの世代だよ」

 

かつて訪問先でたばこを分けてもらうことを「御先たばこ」と言ったが、言葉を借りれば「御先テレビ」もあった。

昭和30年代のテレビ普及時代、お隣が白黒テレビを買ったので小1の私は見せてもらった、その後我が家も購入、小6で兄同級生宅がカラーテレビを買ったので見せてもらいに行った、まさかここに来て「御先テレビ」体験をするとは。

 

ケーブルテレビ契約のお世話になったのは隣町あわらの電気店で、おかみさんは2005年に私のコンサート主催団体のメンバー、以来親しいおつきあいとなり銀座「スイング」にお越しになったことも。

えちぜん鉄道「あわら湯のまち」駅前、店に車を置かせてもらい付近でランチ、食後歩いて散策。

暑さは厳しいが感じる空気は心地よく、妻に少年時代の記憶を語るとまざまざと当時の駅前風景が蘇るが、大きく変わった現在に浦島太郎の気分。

 

 

熊と鮭

山間の実家から通いで平野にある新居に移って2日目の朝を迎えた。

昨日、実家の義姉から「あなた達移った後にこっちは熊が出て、今捜索隊が出て大変、良いタイミングだった」と連絡。

実家辺りの小学生はランドセルに鈴をつけて登校しており、歩くのに合わせて鳴っていたのも熊対策だろう。

 

数年程前の晩秋、ベーシスト山口雄三さんと北陸のデュオツアーで実家に寄ったことがある。

兄姉にお茶を頂きながら家の前の川に鮭が上がって来ると聞いた雄三さん、「えっ!じゃあ川で熊が鮭をとったりしますか?」

兄が笑いながら「いや、この辺も熊は出ないことないけど、それはないですよ。北海道じゃないから」と。

昭和時代に熊が鮭を加えた木彫の置物が流行った、そのイメージもあったのか。

笑い話ならいいが、実家は厳重に戸締りしたそうだ。

 

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平野の朝

福井に移転して以来妻実家の世話になり通っていた新居に昨日移った。

まだ、玄関リフォーム、テレビ受信、ガス設備など未完成交響楽ではあるが、とにかくスタートした。

給湯設備のお風呂は問題ないが、ガスはプロパンで地元業者ガスメーターへの入荷が遅れているそうで、あと3日ほど卓上コンロ生活。

このブログも久々のパソコン更新、ベランダからは朝の平野風景が美しい(写真は午前5:30東南方向)。

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18歳まで育った旧芦原町(現あわら市)は隣町で、東京というところは広大な平野にビルが立ち並ぶ都市だと思っていた。

実際に行ってみると起伏に富んでいることがとても意外で、四谷、渋谷、道玄坂などの地名も納得。

新居は観光名所の東尋坊が近いからか県外車、北陸、関西、東海などよく見るが、関東圏、特に私の多摩ナンバーはこちらに来て見たことがない。

 

早合点

先日ブログに、東京の緊急事態宣言で8月予定の北村さん再始動ライブお流れと書いたが、感染防止対策を徹底して特別開催との連絡を受けた。
未確認の早合点でお伝えしたことを謝ります。

ノンアルコール営業、客数限定で完全予約制、当日は出演者とお客様の接触を避けるなど、厳格な感染防止対策での開催予定。

開催は演奏家として朗報ではあるが、緊急事態宣言中の東京―福井往復は安易なことでなく、状況悪ければ本当にお流れの可能性も。
と、不安を挙げればはきりがないが、今後の様子を見守るのみ、これがダメでもまたがある精神。
昭和歌謡明日があるさ」を思い出す、♪明日があるさ、明日がある、若い僕には夢がある♪…若くもないが。

いよいよの東京五輪、コロナばかりで競技への感心に心の余裕が持てないのはアスリートの方々には申し訳ない。

映画と車番

引っ越し前の5月、新居リフォーム開始前に現地確認の要請を受け、東京でのワクチン1回目終えるのを待って車で福井に向かった。

6月頭、県のワクチン接種はまだこれからで、多摩ナンバーを危惧した義姉から、インター降りたら先ず実家に直行せよと指示。
実家には大きな倉庫があり、車を入れ停車した途端に姉はシャッターを下ろし、念入りにナンバーを段ボールで覆った。

仏映画「サムライ」(1967年)を思い出した。
アラン・ドロン演じる殺し屋、仕事依頼があると先ず車を盗み馴染みの修理屋に直行、店主がシャッターを下ろしナンバーを付け替える。

6月は実家の車をお借りしたが、今はこちらのワクチン接種も進み、多摩ナンバーで毎日運転。
それでもやはり気にはなるが、ナンバー付け替えまであと数日、映画みたいにはいかない。

天井

福井の大型店舗は東京と違って、一階か二階程度、売場面積が広く商品探しもかなり歩く。
一昨日、家電量販店に行ったが、照明器具売場は遠くからでも明るく光っていて見つけ易い。
天井照明は「シーリング」と表示されていて、今はそう呼ぶのかと知った。

この天井を意味する英単語を覚えたのが20代、ジャズ曲"Dancing On A Ceiling"だった。
1930年、リチャード·ロジャース作曲、ロレンツ·ハート作詞、邦題「天井に踊る」
歌詞は、ベッドに寝ると恋人の踊る姿が天井に浮かぶ。
演奏や歌で取り上げる人は少ない通好みと言える小唄、私はマット·デニスの録音を持っていた。

子供時分に親戚の古い家にお泊まりして、天井の木目が動くようで怖く感じた記憶がある。
洋風の白い天井だからキャンバスとして恋人が踊る発想も生まれるように思う。
家電量販店でふと思い出した一曲。

過酷な旅

東京の緊急事態宣言で、銀座スイングのライブは8月22日まで中止または延期。
17~18日予定の北村さん再始動ライブは、私が福井に移転して最初の上京出演予定だったが流れた。

コロナで音楽活動が激減したのは昨年4月、以来関連業種も我々演奏家も翻弄され続けている。
緊急事態宣言の度にこの山を越せばが4回目、手足の自由を奪われ食料も乏しいままで過酷な旅をしているようなものだ。

事は深刻ではあるが、本日も梅雨明けの快晴に恵まれた福井、新居リフォームも家具類の完備もあとわずかで、来週には生活スタートの予定。

東京生活では歌の練習に場所をお借りしていたが、これからは自宅で毎日出来ることは大きな喜び。
コロナ活動激減で歌詞忘れなど少々錆び付いた感あり、取り戻し磨きをかけてその先、己の伸び代に希望を持つ。

家の西側風景
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