鋼琴協奏曲

福井で育った高校時代、大陸からの「北京放送」(日本語放送)が鮮明に受信できた。

内容は文革プロパガンダだったが、政治思想の意味も理解せぬまま漠然とした異国興味、紹介されたピアノ協奏曲「黄河」が強く印象にあった。

民間歌曲を織り込み複数の音楽家による集団創作による全4楽章のオーケストラ作品、1969年に発表された。

 

上京した翌年(1974年)、「中国中央楽団」来日テレビ中継で「黄河」が演奏された。

集団創作の中心的ピアニスト殷誠忠(後年改名し殷承宗)による力強く素晴らしい演奏にいたく感動した。

 

2000年、二胡奏者チェン・ミンさんとの上海公演で初めて中国を訪れ、ステージで私の「黄河」感動話が紹介されワンフレーズを弾いた。

と言っても原曲の超絶技巧に遠く及ばず覚えているメロディーを弾いただけだが、忘れ難いシーンだ。

中国と言えば昔も今もネガティブ話題が多いが、私にとって少年期から始まる思い出は多い。

 

さて本日、アルトサックス奏者白井淳夫さんと小浜市旭座」出演。