現在活躍するジャズのテナー奏者では最も好きなスタイルの演奏家で、世界的アーティスト。
そんな方と共演出来るのも北村さんのお陰であるが、初共演は１０年前だった。
その時私はかなり緊張したが、穏やかな人柄と、年齢が私と８か月上と近いことで、会う度に緊張は和らいだ。
私は英語で歌っているくせに片言で、奥深いところまで会話出来ないのは残念。
先日、東京駅の新幹線ホームに発車の３０分前に行くと、既に彼が椅子に座っていた。
近づいて挨拶すると「誰も来ないから不安だった」と。
彼はホテルのチェックアウトでも何でも待ち合わせは早い。
足の脇に杖があったので「足が悪いの？」聞くと、「ヒザがちょっと、大したことはないんだけど。君は体は？」と。
私「体は元気だけど、仕事が続くと親指の関節が少し痛むことがある」と言うと、うんうんと頷いて、「そこは痛む人が多い。オスカー・ピーターソンも時折そういうことを言ってた」
えーっ！突然の超大物アーティスト登場にびっくり。
あんな神がかりの超絶技巧の人でも、そういうことがあったのか～。
私も、”ここ”のトラブルのないように気をつけたい。
今回の共演では、"Ｔangerine"、"Skylark"が印象的で、特に「スカイラーク」のエンディング、カデンツァは美しく見事だった。
過去数回共演させて頂いているが、録音が一つも残ってないのは残念。
