契約書

私の仕事は全くの個人営業で契約書もないのが普通だが、随分以前に交わしたことがあった。

30年ほど前、時代も変わったので会場名を書いても差し支えなかろう。
テレビの記者会見会場で見かける、外人記者クラブ
元々、終戦後の米軍関連で設立された外国人向けのプレスクラブで、ラウンジでのソロピアノ。

英語と日本語訳の契約書が郵送されて来て、辞書を片手に英文も確認、6か月の出演にサインした。
初めての契約書、しかも英文付きというのが頼もしかった。

月に3回ほどの出演だったと思う。
お客は外人さんがほとんど、部屋の隅にアップライトピアノ客席から離れていて向こうの席では聴こえたのか、完全にB.G.Mとしてであった。

壁のテレビモニターでは、当時一般家庭で見ることがなかった海外放送を流していた。

お客はほとんど聴いてない、時にガラガラの状況も多く「ピアノ演奏の意味があるのか?」と疑問に思いつつも、「ま、半年契約だからいいか」と。

ところが、やはりだった。4か月ほどで演奏取りやめになった。
「そうだろうな、あの状況じゃ」と納得して契約違反などとは思わなかった。

今思えば、演奏が不味くてクビになったのではないと思いたいが・・・。

さて、本日は青山「俺のフレンチ・イタリアンAOYAMA」
男性ヴォーカルの島田のぶひろさんと出演。

契約書などなくとも継続して頂くお仕事のひとつ、ありがたい。