マスターAさんー2

2005~6年頃、ソロで出演し始めたライブのマスターAさん、人は悪くないが愛想は・・・、出演から1年過ぎる頃から客足は少なくなっていった。

私にこの店が盛況になるファンがいればいいのだが、各所出演していて難しい。

マスターため息交じりで「毎月お客にハガキ案内しても来てくれない」と言うので、「メールの方がいいんじゃない」と言うと、「俺はメール出来ない、覚える気もない」。

店のホームーページは知人に依頼しているそうで、出演スケジュールは毎月更新されているが、連絡先はマスターの携帯のみというのも珍しかった。

少しでも店の潤いになればと貸切ライブを企画し、打ち合わせの電話を夕方目掛けてかけたが4~5回かけ直しても出ない。

翌日に出演で何故電話に出なかったか聞くと、「あ、その時間近所に買い物に行ってた」、だって携帯でしょうがと言うと「仕方ないよ、店に置いて出るから」当たり前といわんばかり、一事が万事この調子。

店の掃除は行き届いていて常に花も飾っている、でも、お客は減る一方。

 

お客様不在の時間は弾き語りの練習で全く無駄ではなかったが、ギャラも「ごめん、次回まとめて払う」「ごめん今5000円しかない、残りは次に」が増えて、”分割払い”してはくれたが、私も心苦しいので出演辞退を申し出た。

「そんなこと言わないでよー、払えなくて言えないけど、高浜くんの演奏気に入ってるんだよ」と、情にほだされ、弾き語りの修練場でもあるし、ま、いいか、だった。

 

こんな状況でも店が維持できたのはスポンサーのお陰で、私の出演時にはいつも数名連れでお越しになってくれたが、2009年に50代半ばの若さで亡くなられ、いよいよ・・・続く。