本日スイング / 冷たい5-お宅訪問

本日、銀座「スイング」出演。谷口英治さんリーダーでの「小唄名人会」、ジャズの粋な曲特集、このタイトルでのライブが今年幾度か予定されていたがコロナで全て中止になったので、とても楽しみだ。

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冷たい5-お宅訪問

テレビの海外旅番組で民家を訪ねるシーンを見て体験出来たらとは思ったが、まさか突然こうなるとは。

北京「后海」胡同、輪タクで訪れた伝統的建築のお宅、扉が開いて迎え入れてくれた女性は60代前半か。

門を入ると中庭で緑が多く木に吊った鳥かごにインコが、家のドアを開けて「どうぞ」と。

ご主人が迎えてくれて、私が「ニンハオ、突然すみません」と言うと「構いませんよ」と笑顔。

私たちは恐縮しつつも興味津々、輪タク青年が「日本からの観光客です」と紹介。

 

家内を紹介し、昨年来た折に胡同に魅了されて今年もと告げた。

居間はきれいに整理されており、御主人が「ここは南向きで冬は暖かいんです。夏は10年前までどの家もエアコンなんてなかったけど、最近は当たり前になりました」。

中庭を囲んで建つ4棟、これが伝統的な「四合院」だと説明してくれた。

 

全部ご自身のお住まいですかと聞くとご主人「いや、うちはこの棟だけで向こうは他人が住んでいる、あっちは引っ越していません」

奥様「息子もマンションに住んでいます。若い人はここが不便だと言うけど、私たちはずっと住んでいるから出る気はありません」

会話はこの文章ほどスムーズでなく、カタコトにメモ筆談交えてどうにか。

奥様が隣の台所に案内、真新しいパン焼き機を見せてくれて「こないだ買って毎日パン焼いてるのよ」と。

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とてもフレンドリーなご夫婦で15分ほど居て感謝を述べておいとました。

酷寒の街で突然の訪問、温かい歓迎に何もお礼出来ないことを悔やみつつ。

 

輪タクで付近の風景など解説してもらいながら地下鉄「積水譚」駅で降り、寒い中を走ってくれた人柄の良い青年に交渉値段より多めに支払って別れた。

16年前の忘れ得ぬ思い出、あのご夫婦は今もご健在でいらっしゃるだろうか。

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「后海」の現在をネットで調べてみると、地下鉄路線も増えて8号線「什刹海(シーチャーハイ)駅」から徒歩3分で胡同観光も人気のようだ。

湖畔のカフェやバーも私が訪れた頃は新しい話題だったが、今は人気スポットになっている。