この「老舗ジャズバー」のような営業形態を表す言葉、昨今「ライブ」ひとことだと漠然ととれる気もする。
言葉としての「ライブ」は50年ほど前まで一般化しておらず、それ以前「~喫茶」と呼ばれていた、「フォーク喫茶」「シャンソン喫茶」「歌声喫茶」など。
「ジャズ喫茶」は60年代初頭までロカビリーやカントリーも含んだが、グループサウンズの流行で分化し「ゴーゴー喫茶」と呼ばれるようになる、ジャズ喫茶は主にレコード鑑賞の店を指すようになっていく。
世間的に音楽が今ほど多様化しておらず、日本で言えば、邦楽、歌謡曲、軽音楽と言ったジャンル分けで良かった時代。
私の高校時代にアマチュア・ロックバンドで定期出演した店があったが、既に「ゴーゴー喫茶」では古臭く確実な言葉がなかった。
来日アーティストのレコードで「ライブ・イン・ジャパン」はあったが、生演奏の店に使われ出したのは上京した1973年頃と思う。
確か京都のある店が発信源だったように思う。
ジャズ、フォーク、ロックなどがそれぞれ細分化し、おおまかなジャンルで言っても特定出来なくなり総称として「ライブ」が一般化したのだと思う。