演奏の合間にお客様に乞われて色紙にイラストとサイン、その周囲にお客様が集まって見入るいつもの風景。
亜土さんは日本橋生まれチャキチャキの江戸っ子で、性格的にはそれを感じるところもあるが、おしゃべりは皆さんご承知の通り全くチャキチャキしていない。
あのイラストや歌に感じる自由奔放さはご自身の人柄でもあるが、少女時代のハワイ留学が強く影響しているだろう。
亜土さんの親だったか親戚だったかの縁で決まったそうだが、それを許した両親も凄い。
何しろ当時の日本といえば海外渡航制限があって、外交、貿易、留学などの理由以外は一般人の海外旅行が自由に出来なかった時代だ。
折に触れてその頃の話を伺うが、モロカイ島のモロカイハイスクールに通いつつ、パイナップル農園でアルバイトしたそうだ。
トラクターを操作することになって、手順を教えてもらっての初運転はここだけの話、無免許。
しかし面白いバイトだとトラクター運転免許を取得した。
それでためたお小遣いで購入したのが、今も使っているカマカのウクレレ。
今と違って日本との往復も簡単でなく2年間行きっぱなし。
ハワイ留学終えて帰国は船で8日間、ご家族が迎えに行ったら真っ黒に日焼けしてて母親は娘だと分からなかったくらい。
こういうハワイ時代の体験がなければ、今の水森亜土さんはなかったかもしれない。