映画と音楽31-ナイアガラ

「カリヨン」は多数の鐘で様々なメロディーを演奏出来る装置で、鐘楼に設置されることが多い。

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昨日からのモンローつながりで映画「ナイアガラ」"Niagra"(1953)、挿入曲「キス」"Kiss"とカリヨン鐘楼(Callion Bell Tower)がキーポイント。

観光地ナイアガラのコテージに滞在する夫婦は不仲で、若妻(モンロー)が甘いバラード「キス」を聴いていると、中年夫(ジョセフ・コットン)がレコードを割る。

若妻は愛人がいて夫殺人を依頼、橋のほとりに建つカリヨン鐘楼でのリクエストサービスを利用し、殺害達成の合図「キス」が周囲に響き渡ると、不敵な笑みを浮かべるモンロー。
ところが夫は生きていて若妻は鐘楼へと追い詰められ絞殺される。

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2019年に夫婦旅行でこの地を訪れることになり、鐘楼が今もあることを知ると映画DVDとネットで現在の風景を見比べ周辺の道筋を記憶した。
いざ現地で感激興奮し「あれだ!」と力強く鐘楼を指した私に家内の「はいはい」と冷めた反応は想定内。
興奮収まり切れず、ツアー添乗員のお若い女性に「あそこでモンローが殺されました」と言うと「へぇー、そうですか」の薄い言葉、それも当然のこととそれ以上の言葉を無理やり呑み込んだ、ウググゥ~・・・。

 

カリヨン・リクエストが当時実際あったかは不明だが、現在はなく鐘の音も聴かなかった。
もし現地で「キス」が流れたとして、突然私は殺されるという妄想に取りつかれるほど重症でないのは幸いだが、多分に時代ズレの悲哀をこうしてブログに書いている。