映画と音楽67-カムバック

昨日書いた滅多とないリクエストの1曲、"Love, Your Spell Is Everwhere"、数年前ソロ出演で何とか覚えていたのでお送り出来た。
トロンボーンカーティス・フラーのアルバム"BLUES ette"に収録され、日本人好みの曲と思うがあまり演奏することがない。
この日帰宅して曲の出典を調べると『1929年の映画「トレスパッサー」の曲。主演グロリア・スワンソン』、大変失礼ながら「あ、あの怖い女優さんか」。

 

映画「サンセット大通り」"Sunset Boulevard"(1950)、冒頭シーンが斬新でプールに浮かぶ男の死体(ウイリアムホールデン)が回想を語ってストーリーが展開。

サイレント時代のスター女優(グロリア・スワンソン)は世間に忘れられた存在だが、再起を夢見てお屋敷に住む。そこにころがりこんだ男があれこれあって殺されてプールに浮かぶ。
グロリアさん、カムバック妄想にとらわれる怖い怖い女性を演じた。
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似たような話がテレビシリーズ「刑事コロンボ」にあった。

「忘れられたスター」(1977)、再起を夢見る往年のミュージカルスターが、それに反対する夫を殺害。
犯人を演じるのはジャネット・リー、こちらは怖くなく美しかった。

お屋敷にはフィルム映写室があり、毎夜決まった時間に若き日の主演作を観る、そのアリバイをコロンボが崩す。
毎夜見るフィルムは実際にジャネットさんがドナルド・オコナーと共演した1953年のミュージカル映画「ウォーキンマイベイビー」。
主題歌"Walking My Baby Back Home"、〽恋人と手に手を取って寄り道しながら歩いて家に帰ろうよ、と楽しい歌、私はナット・キング・コールの歌で覚え弾き語るようになった。

 

因みにグロリアさんもジャネットさんも出演当時50歳そこそこ、高齢化社会の今からすると隔世の感あり。