子供から少年期は人見知りがひどく親しい人以外との会話が苦手、そのくせ落語や漫才など話芸が大好きだった。
上京しピアニストとなって20代半ば、先輩との共演ステージで曲間トークもお客様が楽しむ様子に学び自分もと。
毎月出演を頂いていた吉祥寺のライブはベースとデュオでトークなしだったが、マスターにお願いしてマイクをお借りした。
緊張して言葉はもつれ、これではいかんとサングラスをかけたり、お酒を飲んだり。
そうやって少し慣れた頃に寄席によく行くようになると、噺家と客とのライブ感がたまらなく好きになる。
小咄をメモしステージに笑いを盛り込もうと、受ければ良いが受けないと全身緊張。
トークの録音チェックをまめにする内にはたと気が付く、「何をやってるんだ、こんなヒマがあったらピアノ練習しろ」と自己批判。
以後、演奏家としての自分らしさを心掛けるようになった。
一昨日のラジオ一人語りを楽しく感じたことで、そんなあんなを思い出した。