昨日、スタンダード曲”Stella by starlight”「星影のステラ」は映画「呪いの家」の主題曲だったことを書いた。
主演した俳優レイ・ミランドを最初に知った映画は「失われた週末」だった。
以下の話しは、制作年のみネットで調べて、随分以前にテレビで見た記憶によるもので、印象的シーンの偏りはお許しください。
「失われた週末」(1945年)
主人公は深刻なアルコール依存症で、ある週末、家族が酒を買わないように財布を取り上げる。
しかし、耐え切れずに街へふらふらと出かけて夜の酒場に入る。
座って酒を注文するが無一文、隣の女性が立ったすきにバッグに手を出し、見つかって店を放り出される。
酒場の客が一斉に“Somebody stole her bag”(誰かが彼女のバッグを奪った)と歌いかける。
この歌、ディキシーランドジャズでよく演奏される ”Somebody stole mygal”(誰かが僕の彼女を奪った)の替え歌。明るい曲調が故に哀れさを際立たせるシーン。(関西では吉本新喜劇のテーマとしてお馴染み)
さらに、壁から虫が這い出る幻想など深刻化する。
後半は更正に向かったように思うが、モノクロ映画ということもあって全体的に暗い印象が強い。
「X線の目を持つ男」(1963年)というSF映画にも主演していて、こちらはカラー映画だった。
透視眼研究の博士が自ら実験台になって、何でも透けて見える目を持つが、透視力がどんどん強くなって周囲から狂人扱い。視力はどんどん異常をきたし殺人まで犯して逃亡の末に破滅へ。
ストーリーはどんどん悲惨になっていくのに、女性の衣服が透けて見えてにっこりしたり、追われてサーカスに逃げ込んで千里眼ショーに出演したり、「なにこれ?」というシーンもあった。でも、すごく暗ーい映画だった。
と言うことでたまたま私は、幽霊退治、アル中、破滅博士の役でしか知らない俳優さん。