楽器愛

私はピアノという楽器を心から愛している、か、どうか・・・。

小学校に上がる頃に、郷里の町にオープンした「ヤマハオルガン教室」で初めて鍵盤を弾き、小学校時代にクラシックピアノを習った。

しかし中学に上がった年にギターを覚えたら熱中してクラシックピアノをやめ、高校時代にジャズを聴きだしてから再びピアノを弾きたくなった。

以後は上達したくてかなりの練習量で、一時期、三度の飯より好きという状態だったが、これは演奏家なら誰しもそういうことと思う。

ピアノとは長年のつきあいだが、手持ちで愛せる楽器でなく「弾くぞ」と構えないというとこが厄介に感じる。

などと言うと、ミューズ(芸術の神)の罰が当たるかもしれないが、ピアノは自分で持ち運べず常に借りものなのでそういう思いがあるのか。

日常の仕事ではピアノを選べないので、状態の良し悪しで気分も違う。
駆け出し時代よりは全体に良くなって、現在はそんなに悪い状態のとこも少ない。

昨日「俺のフレンチ・イタリアン AOYAMA」ランチライブにソロ出演。
久々に伺ったこのお店のピアノと音響が大変良い状態で気分良かった。

気分が乗ってソロではあまりやらない「チャタヌガーチューチュー」をブギのリズムに乗せて弾き語り。
お客様もお食事の手を止めて体を揺すって、大きな拍手を頂いた。

”一人舞台”でこう調子良くいくと、低音から高音まで表現出来るピアノだからこそのありがたさを実感する。

私はピアノを愛しているのかもしれない。