ジョルスン物語

私がよく弾き語る「4月の驟雨」”April showers”を最初に歌ったのが、アル・ジョルスン。
今ではアメリカでも知る人が少なくなったそうだが、私が知ったのは20代そこそこの頃で、兄の薦めで読んだイラストレーターの和田誠さんの本だった。
 
ジャズと往年の映画関連の本を何冊か出版されていたが、中でも対談集で映画「ジョルスン物語」を熱く語っていたのがとても印象に残った。
 
「子供の頃に芸人になったジョルスンが、変声期で声が出なくなると苦肉の策で指笛を吹いてしのぐ。その音だけ残って場面が変わり、大人になったジョルスンが間奏で指笛を吹いて歌い出す、瞬間で成長を描くやり方が上手い」(記憶を頼りに、こんなことが書いてあった)
 
活字から伝わる熱い思いに私も知りたいと思ったが、ネットなどない時代で映画と歌声を知るまでには少し時間がかかった。
 
You-tubeで、ラリー・パークス演じるジアル・ジョルスンの映画ワンシーンを見ることが出来る。
舞台で”Aprilshowers”のリクエストに応えて歌う、声はジョルスン本人の吹き替え。
初めて聞く方は、ジャズというより随分大げさで古風な歌い方に聴こえると思うが。

さて本日は、銀座「俺のイタリアンJAZZ」に、クラリネット谷口英治さんとデュオで出演。