例年よりひと月早い春の訪れにに身も心もほぐれるようだが、コロナでそうもいかず。
国宝レジェンド演奏家の北村英治さんもしばらくは出演自粛、騒ぎの終息を見守ってお元気で再開して頂ければと思う。
ということで、明日の銀座「スイング」は右近茂カルテットに変更。
右近氏との出会いは40年近く前、東京国分寺にあったジャズライブ「アレキサンダー」。
当時(1970年代末)、日本のジャズはモダンやフュージョンのスタイル全盛で、スイングやディキシーランドは古臭いとの偏見も強かった時代。
私と仲間のバンド「ロミ&ジョーカーズ」はスイングナンバー中心のグループで、そのベーシストが「偶然知り合ったクラを吹く”珍しい若者”が、ここの厨房でバイトしてるから呼ぶよ」と、その日の演奏に参加してもらった。
多分1~2曲でグッドマンナンバーだったと思うが、当時のジャズにおいて斜陽楽器ですらあったクラリネットを吹く若者は稀有な存在だった。
それ以後、彼とはしばらくのブランクを経て30年ほど前に再会した時は、テナーサックス奏者として活躍していた。
お互いの音楽スタイルは変わらず、この道ひとすじとも言える。
コロナウイルス感染防止の警戒感から、お客様のお越しを呼びかけるのもはばかる複雑な気持ちではあるが、音を出したら何の悩みとて吹き飛ぶのは我々演奏家の性。