若き悩み

昨日、地元情報誌URALA編集者を訪問、取材にお応えして子供時代から現在に至る話をさせて頂き、日を改め写真を撮りましょうと。

Uターンして幾つかメディア取材でも同様のお話しをさせて頂いているが、若き日「スイングジャズ」に傾倒する自分に悩んだことは省いている。

 

20世紀初頭に誕生したジャズは、30~40年代にスイングジャズとして世界的ブーム、その大衆的人気が故に新たなスタイルを求める演奏家が50年代にビバップ、モダンへと発展、同時に大衆人気はロックンロール、ポップへと移行。

 

発展するジャズは大衆音楽から芸術音楽と評価され、それ以前のスタイルであるディキシーランドやスイングは時代遅れで芸術性が低いとする風潮が生まれる。

私がジャズに目覚めたのもそんな時代で、演奏家生活スタートしてまもなく「スイングジャズ」の楽しさを知り夢中になるが、周囲の「変わった若者」「そんな音楽では食っていけない」との言葉に苦悩する。

 

そんな苦悩も惚れ込んだ情熱が押しのけた、そんな時代にスイングを生き生きと輝かせていた北村英治さんの存在が、どれほど私に憧れと勇気を与えてくれたか。

その御本人も「辛い時代だった」と回想される歴史の一部は若手演奏家も知らず、一言で伝えることが難しい。

 

FBC山田恵梨子アナウンサーのブログにアップされました