ジャズスタンダード曲"Pennies From Heaven"は、1937年の映画「黄金の雨」で主演のビング・クロスビーが歌った。
今は邦題「ペニーズ・フロム・ヘブン」だが、私が覚えた頃は映画と同じ「黄金の雨」、ペニーズは銅貨で黄金ではないが、その価値ありの解釈も出来る。
雨は天からのお金、それを貯めて太陽と花を買えば良い
大切なものを手に入れるなら、雨や雷を避けないで
なんだか抽象的だが、映画を見るとより理解出来る。
吟遊詩人に憧れる主人公(B・クロスビー)はリュート(ギターに似た中世の弦楽器)を弾いてニューヨークのアパート中庭で歌うと、住人が窓からお金(銅貨)を投げ、雨のように降る。
自由な人生の理想に反し、あるきっかけで知りあった子供と祖父を助ける物語。
途中、ルイ・アームストロングも出演して歌とトランペットを披露する。
20世紀前半、30年代辺りまでのスタンダード曲と映画は、人の素朴さ謙虚さがストレートでシンプルに描かれる。
似たような歌は「サニーサイド」「4月の驟雨」「人生で最高のものは無料」(The best things in life are free)などなど、いずれも苦難も受け止め乗り越えの人生応援歌に感じる。