北村英治さんのステージトークは落ち着いた語りで滑舌も良く言葉がよく伝わる。
お若い頃にラジオでしゃべる仕事をもらって、初めてだったので自ら半年間プロの指導を受けたそうだ。
テレビ出演などの折に台本はさっと見るだけ、本番でそれに沿った話を時間通りに納める見事さに感心した。
一昨日の動画収録で、マネージャーが対コロナ応援メッセージのメモを用意した。
北村さんさっと見て「じゃ、いこうか」と。
滑舌の良さは変わらず語りも流暢、だったが、マネージャー「待って」のダメ出し。
「コロナに『立ち向かう』はダメ、感染するんだから。大人しくして良い音楽でも聴いてということを伝えて」
北村さん「あ、そうか」とメモを見返す。
戦争体験し16歳で終戦、演奏家として阪神淡路大震災、東日本大震災、熊本地震、などに募金活動などで社会を励まして来た、「立ち向かう」はごく自然に出た言葉だろう。
しかし、今「立ち向かって」いるのは医療従事者、行政のリーダー他の方々で、我々は拡大防止に努めて自粛生活を続けることが大切。
メッセージは幾度か言葉を選びながら収録、あとで編集ということで無事終えた。
ピアノから離れて拝見していた私、91年の人生をしても類がないことと感じた。