泊まる4-ハワイの夕陽

2007年6月、北村英治さんとハワイ―横浜10日間クルーズの仕事を頂いた。

「にっぽん丸」世界一周クルーズの最終寄港地ホノルルへ、空路飛んで合流する。

初めてのハワイで、スポーツ苦手でビーチなど似合わない私も「憧れのハワイ航路」「ハワイの若大将」と昭和なイメージばかりが膨らんだ。

ホテルはどこかな、ワイキキはどの辺りかなどとネット検索も楽しく、「ブルーハワイ」覚えたからウクレレ買って歌おうかと思ったが、北村さんとのデュオを考えてやめた。

 

いよいよ出発日が近づいて関連書類を頂いた。

『成田空港出発-ホノルル空港早朝-港に直行「にっぽん丸」乗船-夕刻出港』

ふんふん、朝着いて先ず港か、そして夕方出港・・・えっ、一泊もしないの!

「ハワイの若大将」は空しく消え「憧れのハワイ航路」だけ残った。

〽はーれたそら~・・・か。

 

成田を夜出発、日付戻った朝ホノルル空港到着、港に直行し「にっぽん丸」に乗船して手続きと打ち合わせ。

午後、北村さんとマネージャーと3人でアラモアナショッピングセンターに行ってランチと買い物、約3時間の市内観光(?)で15時半には船に戻った。

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ハワイの夕陽にダイヤモンドヘッドが遠ざかる、アロハ~。

それ以後は青い海ばかりだったが、イルカやクジラが見えたり、ピアノと歌の練習、勿論仕事も、飽きることない10日間だった。

 

2011年7月も同じクルーズで、開業まもない羽田国際線からホノルルへ飛び今回も泊まりなし。

出港から数日、太平洋の真ん中で七夕を迎えた。

北村さんとのデュオで「スターダスト」「星に願いを」「星降るアラバマ」「見上げてごらん夜の星を」など星に因んだ曲を演奏。

クルーの方が「月が水平線に沈んだ後の星空は見ものですよ」と教えてくれたので、部屋でタキシードを着替えてデッキへ出て、お客様と一緒にその時を待った。

暗い海に光の帯を描いていた月が沈み、船の照明も落ちて夜空に目を凝らす、しだいに見えて来たのは星、星、星、夜空の隅々までちりばめた、星ってこんなにあるんだ。

天空を横切る淡い雲のような、あれが天の川か、しばし見とれた感動の天空ショー。

その夜は船の揺りかごでぐっすり眠った。