アテレコ経験

昨日書いた「吹き替え」はアテレコとも言って、私もテレビ出演で経験ある。

20年ほど前、バラエティー番組のオープニングで、バンド演奏からスタートして司会者が登場してしゃべる、リハーサルで司会の声が音楽で聴き取り難いからと、楽器の音量を下げてやり直したが、それでもダメ。

バンドリーダーが「これ以上下げると演奏が不自然になる」と、ディレクター氏「じゃあ、演奏だけ最初に録音して、バンドはアテレコにしましょう」で問題解決。

 

バンド同士「最初からそうしたらいいのに」と囁いたが、有名タレント出演番組の制作にしては意外な緩さにほっとする気もした。

自分の演奏にふりを合わせるから簡単、と思いきや、クラシックと違ってジャズはその都度決まったことを弾いていないので、録画を見て手の動きを確認した。 

ベースやピアノは高い音を弾いているのに手が低音にあるとか、一般的に分からないことかも知れないが演奏者は気になる。ドラムは寸止めで音は出さず叩いたふりで収録OK。

 

別の局の音楽番組で2曲メドレーの映像が凝っていた。30年余り前の記憶で少し曖昧だが、こんな感じだった。

1曲目が終わって間髪入れずにベースソロのアップ映像で2曲目に入る、歌と楽器がわっと入りカメラが全体に切り替わると別グループも共演、背景のセットも変わっている。収録の手順は以下の通り。

①1曲目と2曲目の演奏を先に録音

②1曲目アテレコ映像収録

③ベースソロの部分のみアテレコ映像収録

④セット替えして2曲目アテレコ映像収録

これらを編集でつないでくれた。

収録前に段取りを説明されたので、ベーシストは弾くフレーズを決めておいたので何度撮り直しても問題なかった。