一昨日、北村英治さんがどうされているかとメールしたら昨日お返事を頂いた。
マネージャー代筆入力ではあるが、北村さんの話し方による近況がつづられていた。以下要約。
『元気でいます。コロナで家籠りも長くなり、医者で認知症検査を受けたところ「大丈夫」。各地から送って頂いたあれ食べてこれ食べて、料理もあれしてこれして・・・、少し太りました』全くお元気で安心した。
ニューカレドニア5-フランス語で
白石さん「『枯葉』はジャズでも演奏するでしょう、これフランス語でどうです?」。
いや、フランス語の基礎知識も何もないんだから無理ですって、お客を落胆させるようなことはやめましょうよ・・・とは言えず、「いやぁ、フランス語は」と渋ると、白石さん「私がご指導いたしますから」。
うーん、そこまで言われたら後へは引けないか、まぁ、発音が悪くても外人だからと笑って許してもらえるか・・・と、「やってみます」と答えてしまった。
「じゃあ、スイング出演の日にこのお店をお借りして始めましょう」
えらいことになった。
手始めにネットでフランス語歌詞を検索、出だしが”C’est une chanson”、セスト・ウネ・シャソンかな?と動画サイトでイブ・モンタンの歌を聴くと「セチュンシャンソーン」だ、英語と違って読むことすら出来ない。カタカナ付き歌詞だと本物の発音が覚えられないだろうし・・・。
手探り自己練習を1週間ほどやって、開店前の銀座「スイング」でのレッスンが始まった。
仏語”le”の発音は「ル」だが字を見ると「レ」と言ってしまう、白石さんに「カナで『ル』と書いて下さい」。
えっ、カナで?でも間違えるよりいいか、と、それ以降、ここもあそこもカナ書き込みが増えて行った。
フランス語は高難易度だと思っていたが、意外と英語よりカナ発音で通じる単語も多いと知った。
レッスン開始から3ヵ月ほどしてなんとかワンコーラス、白石さんに「ほぼ大丈夫、意外と早いペースですね」と言われて、ちょっぴり己惚れ交じりの安堵感に包まれた。
「ここまで出来たから、ヴァース(前歌)もやりましょう」って、やめてー! 頑張って山の頂上だと思ったら、実はその先がまだあったなんてこと言わないでー。
と、心の叫びを察したか、白石さん。
「ヴァースは長いですけど後ろ4行だけ頑張ってください。それで詩の全容は理解出来るから、カットした前半をピアノで弾けばフランス人は納得します」と背中を押されて、一歩また一歩登る。