ニューカレドニア7-「枯葉」
2012年、ニューカレドニア2度目の訪問は「日本人移民120周年記念」で、悲しい歴史を知った。
ニッケルが豊富で明治時代に日本からも多くの移民が渡り現地の人と結婚して家族を持ったが、第二次世界大戦でフランス領のこの島と敵対関係となり、日系人は強制連行され本国強制送還や行方不明で家族は引き裂かれた。
日系人が強制収容された歴史的建物は外観を残して2000年に改修され、劇場「テアトル・ドゥ・リル」となった。
街外れにあるこの劇場をコンサート会場に選んだのは、日系人会総領事ミシェルさんの深い思いがあった。
今回は昨年より長い7泊8日の滞在で、離島イル・デ・パン訪問予定もある。
小さな島で小中合体校があるが楽器がないので、観光局長の白石さんと北村英治さんが電気ピアノの寄贈を計画、日本でキーボードを購入し輸送。
2012年6月25日、成田からエアカランの直行便でニューカレドニアに向けて出発。私たちの後に日本の客様もツアーでお越しになってくれる。
到着した夜は現地日系人会の方々とヌメア市内のビストロ「シェ・トト」で会食。
オーナー夫妻の奥様は日本人でフランス人シェフのご主人と名古屋で開店されてこの地へ、気取らずとても美味しいフレンチ。
皆さん陽気で来日経験はあるが日本語は話せない、日本語単語少し英語少しの交流を楽しんだ。
翌日「テアトル・ドゥ・リル」でのリハーサル、その翌日コンサート本番は日本からのお客様も迎えて会場が埋まった。
北村英治カルテットの演奏とトーク、白石さんの通訳司会、そして「枯葉」、過度な緊張もなく歌い終えた。
終演後、楽屋に現地のお客様が何人もいらして次々と私にフランス語で話しかけるが全く意味不明、白石さんが「枯葉の歌詞がぐっと来たと言ってます。ちゃんと通じてましたよ」と言われて、「メルシー、メルシー!」。
明日はイル・デ・パン訪問。
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